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一級建築士の難易度は?合格率や勉強時間、資格取得までの道のりを解説!

一級建築士の難易度は?合格率や勉強時間、資格取得までの道のりを解説!

◆結論
一級建築士は、総合合格率が2025年で11.4%と低く、誰もが簡単に取得できる資格ではありません。しかし、建築の基礎から知識を積み重ね、計画的に学習を続けることで合格を目指せます。受験資格を満たす進路を選び、自分に合った学習環境を整えることが、資格取得への第一歩です。

◆この記事で分かること
・一級建築士の難易度と合格率
・一級建築士と二級建築士の違い
・資格取得までのルートと受験資格
・合格を目指すための勉強方法
・大学・専門学校で建築を学ぶメリット

一級建築士は合格率が低く、学科と設計製図の両方への対策が必要な難関資格

一級建築士は、学科試験と設計製図試験の両方に合格する必要がある国家資格です。令和7年(2025年)の総合合格率は11.4%で、受験者全体のおよそ9人に1人が合格した計算になります。

難易度が高い理由は、覚える知識が多いことだけではありません。建築計画、環境・設備、法規、構造、施工などの知識を身につけたうえで、設計条件を読み取り、限られた時間内に図面としてまとめる力も必要だからです。

ただし、合格率だけで「自分には無理」と判断する必要はありません。受験資格を満たすための進路や実務経験の条件を確認し、学科と製図を計画的に学ぶことが、資格取得を目指す第一歩になります。

一級建築士の難易度は?合格率から確認

一級建築士の総合合格率は令和7年で11.4%

一級建築士試験の難しさを把握するうえで、まず確認したいのが合格率です。公益財団法人建築技術教育普及センターが公表する試験結果によると、令和3年から令和7年までの総合合格率は、おおむね9~11%台で推移しています。

一級建築士試験の総合合格率
試験年 総合合格率
令和3年(2021年) 9.9%
令和4年(2022年) 9.9%
令和5年(2023年) 9.9%
令和6年(2024年) 8.8%
令和7年(2025年) 11.4%

出典:建築技術教育普及センター「一級建築士試験 試験結果」

この数字からも、一級建築士が簡単に取得できる資格ではないことがわかります。ただし、合格率はその年の受験者や試験結果によって変わります。合格率だけで試験のすべてを判断せず、学科と設計製図それぞれの特徴を知ることも重要です。

学科試験と設計製図試験、それぞれに対策が必要

一級建築士試験は、大きく分けて「学科の試験」と「設計製図の試験」で構成されています。学科試験では建築に関する幅広い知識が問われ、設計製図試験では課題の条件を理解し、適切な計画を図面などで表現する力が求められます。

一級建築士試験の主な構成
試験 主に問われる力 対策のポイント
学科の試験 建築に関する知識、法規の理解、計算問題への対応 分野ごとの理解と過去問題の反復演習
設計製図の試験 設計条件の読解、計画力、図面表現、時間配分 課題演習を重ね、エスキスから作図までの手順を身につける

令和7年の学科試験の合格率は16.5%、設計製図試験の合格率は35.0%でした。ただし、設計製図試験の受験者には、当年の学科合格者だけでなく、所定の条件で製図試験から受験する人も含まれます。そのため、学科と製図の合格率を単純に掛け合わせて個人の合格可能性を判断することはできません。

出典:国土交通省「令和7年一級建築士試験『設計製図の試験』の合格者を決定」

難しいのは、知識を覚えるだけでは合格できないこと

学科試験では、用語や法律、建築構造などの知識を正確に理解する必要があります。単に暗記するだけでは、問題の条件が変わったときに対応できないこともあります。

設計製図試験では、課題文から必要な条件を読み取り、建物の用途や利用者、部屋の配置、動線などを考えながら図面にまとめます。知識があっても、時間内に適切な設計として表現できなければ合格は難しくなります。

つまり、一級建築士には「知識を身につける力」と「知識を使って設計する力」の両方が必要です。学科と製図を別々の試験として考えるだけでなく、建築の知識を実際の設計に結びつけて学ぶことが大切です。

一級建築士と二級建築士の違い

建築士には一級建築士、二級建築士、木造建築士などの資格があります。なかでも一級建築士と二級建築士は、建築分野を目指す人が比較することの多い資格です。

大きな違いは、設計・工事監理できる建築物の範囲です。一級建築士は、原則として建築物の規模や用途に関する制限がなく幅広い建築物を扱えます。一方、二級建築士は、建築物の規模や用途などに一定の制限があります。

一級建築士と二級建築士の主な違い
比較項目 一級建築士 二級建築士
資格の位置づけ 幅広い建築物を扱える国家資格 主に比較的小規模な建築物などを扱う国家資格
設計・工事監理の範囲 原則として規模・用途による制限がない 建築物の規模・用途などに法令上の制限がある
試験の難易度 総合合格率が低く、幅広い知識と設計力が必要 一級と比べると総合合格率は高いが、対策は必要
活躍できる分野 住宅、商業施設、公共施設、大規模建築物など 住宅、店舗、小規模な建築物など

※実際に設計・工事監理できる建築物の範囲は、建築物の構造・規模・用途などによって法令上の条件が異なります。

二級建築士から一級建築士を目指す方法もある

一級建築士を目指す方法は、最初から一級の受験資格を得られる進路を選ぶことだけではありません。二級建築士の資格を取得し、その後に一級建築士を目指すルートもあります。

ただし、どのルートでも受験資格や実務経験などの条件を確認する必要があります。進学先を選ぶ段階では、卒業後にどの資格を目指せるのか、受験資格を得るまでにどのような条件があるのかを調べておきましょう。

一級建築士と二級建築士の仕事内容や難易度について、さらに詳しく知りたい方は、「一級建築士と二級建築士は何が違う?難易度・年収・仕事内容をわかりやすく比較」も参考にしてください。

一級建築士になるには?資格取得までのルート

university icon over open book

一級建築士を目指す場合、試験勉強を始める前に確認したいのが受験資格です。建築士試験は、誰でも自由に受験できるわけではありません。学歴や取得資格、実務経験など、法令で定められた条件を満たす必要があります。

高校卒業後に建築を学ぶ場合

高校卒業後に一級建築士を目指すなら、大学や専門学校などで建築を学ぶ方法があります。学校を選ぶ際は、建築士試験の受験資格に対応した課程かどうか、卒業後に必要となる実務経験の条件は何かを確認しましょう。

建築を専門的に学べる学校では、建築計画や構造、法規などの基礎に加え、製図や設計演習を通じて実践的な力を身につけることができます。進路によって学習期間や授業内容、卒業後の進路が異なるため、自分がどのような建築の仕事に就きたいかも考えておくと選びやすくなります。

大学・専門学校・社会人から目指す場合の違い

一級建築士を目指す主な進路
進路 特徴 確認したいポイント
大学 建築の専門知識に加え、幅広い分野を学ぶ機会がある 学科・課程が受験資格に対応しているか、卒業後に必要な実務経験
建築系専門学校 建築の専門分野を中心に、設計・製図などの実践的な学習に取り組める 課程ごとの受験資格、修業年限、実務経験の条件
社会人からの学び直し 現在の仕事や実務経験を踏まえて資格取得を目指せる 保有資格や学歴、実務経験が受験資格に該当するか

どの進路が最適かは、現在の学歴や資格、将来の働き方によって変わります。学校の名称や修業年限だけで判断せず、受験資格の条件を具体的に確認することが大切です。

受験資格は必ず公式情報で確認する

建築士試験の受験資格は、学歴や課程、実務経験などによって異なります。学校で指定科目を修得する場合も、課程の内容や卒業後の条件を確認する必要があります。

受験資格については、建築技術教育普及センターの公式情報を確認しましょう。進学先を検討している人は、学校の案内だけで判断せず、希望する資格の受験資格と卒業後の条件について学校にも問い合わせておくと安心です。

一級建築士の勉強は何が大変?

覚える範囲が広く、分野ごとの理解が必要

一級建築士の学科試験では、建築計画、環境・設備、法規、構造、施工など、幅広い分野が出題されます。建物の使いやすさや快適性を考える知識だけでなく、建物を安全につくるための構造、工事の進め方、法令の知識も必要です。

分野ごとに得意・不得意が分かれやすいため、苦手な科目を後回しにせず、早い段階で理解を深めることが重要です。過去問題を解き、間違えた理由を確認しながら、知識を定着させていきましょう。

法規は条文の暗記だけでなく、使いこなす力が必要

建築基準法などの法規は、建築物の安全性や環境を確保するために欠かせない知識です。試験では条文の内容を理解するだけでなく、問題に応じて必要な規定を探し、正しく判断する力も求められます。

法令集の使い方に慣れることや、問題を解く際にどの規定を確認するべきかを考える練習も必要です。知識を覚える時間と、実際に問題を解く時間の両方を確保しましょう。

設計製図は繰り返し練習することが大切

設計製図試験では、課題文に書かれた条件を読み取り、建物の計画をまとめて図面に表現します。部屋の配置や動線、面積などを検討しながら、指定された時間内に必要な図面を完成させる必要があります。

初めから速く正確に作図できるとは限りません。課題文の読み取り、計画の整理、作図、見直しという手順を繰り返し練習し、時間配分も含めて自分の課題を把握することが大切です。

一級建築士を目指すための勉強方法

学科試験は、基礎理解と過去問題を組み合わせる

学科試験の勉強では、まず各分野の基礎を理解し、その後に過去問題を繰り返し解く方法が効果的です。正解した問題も、なぜその選択肢が正しいのかを説明できるか確認すると、知識が定着しやすくなります。

間違えた問題は、単に答えを覚えるのではなく、知識が不足していたのか、問題文の読み違いだったのか、計算方法がわからなかったのかを整理しましょう。原因を把握すると、次に取り組むべき勉強が明確になります。

設計製図は、作図だけでなく計画の組み立て方も練習する

設計製図の練習では、図面を描く速さだけを意識するのではなく、課題文の条件を整理し、建物の計画を組み立てる手順を身につけることが重要です。計画の段階で条件を見落とすと、作図を進めた後に大きな修正が必要になる場合があります。

課題演習を通じて、条件の整理から作図、見直しまでを一連の流れとして練習しましょう。第三者から助言を受け、図面の見やすさや計画上の問題点を確認することも、改善につながります。

長期間の学習を見越して計画を立てる

一級建築士の試験対策では、短期間にまとめて勉強するよりも、継続して学習時間を確保することが重要です。学校の授業や仕事と両立する場合は、平日と休日で取り組む内容を分けるなど、無理なく続けられる計画を立てましょう。

また、学科と設計製図では必要な対策が異なります。自分が受験する段階や試験日程に合わせて、優先順位を調整することが大切です。

専門学校で建築を学ぶ意味とは?

建築系の専門学校で学ぶ意味は、資格試験の知識を身につけることだけではありません。建築の基礎を学び、設計や製図などの課題に取り組むことで、建築の仕事に必要な考え方や表現力を身につけられる点にもあります。

建築の基礎から実践的な学習につなげられる

建築を学び始めたばかりの段階では、図面の読み方や建物の構造、設計の考え方など、初めて触れる知識が多くあります。専門学校では、基礎から段階的に学び、設計・製図の演習などを通じて理解を深めていきます。

こうした学習は、将来の仕事に必要な力を身につけるうえでも役立ちます。資格取得を目指す場合にも、建築の仕組みを理解していることは、学科の知識と設計製図の力を結びつける土台になります。

資格取得だけでなく、卒業後の進路も考えて学ぶ

建築分野には、建築設計、施工管理、住宅関連の仕事など、さまざまな進路があります。資格取得を目指すことは大切ですが、どのような仕事をしたいのかを考えながら学ぶことで、必要な知識や技術も具体的になります。

学校を選ぶ際には、授業内容や取得を目指せる資格、就職支援、卒業生の進路などを比較しましょう。資格取得までの道のりと、卒業後の働き方をあわせて考えることが、進路選択で失敗しないためのポイントです。

一級建築士を目指す前に知っておきたいこと

資格取得までの期間は、学歴や受験資格によって異なる

一級建築士になるまでに必要な期間は、一律ではありません。学歴や修得した科目、実務経験、受験する試験の段階などによって異なります。そのため、「何年で必ず取得できる」と単純に考えるのではなく、自分の状況に応じて必要な条件を確認することが大切です。

資格を取ることだけを進路のゴールにしない

一級建築士は、建築分野で専門性を高めるための重要な資格です。しかし、資格を取得すること自体が建築の仕事のすべてではありません。設計や施工、建物を利用する人の視点など、実際の仕事で必要になる力も身につけていく必要があります。

進路を考える際は、資格取得の難易度だけでなく、どのような建物に関わりたいか、どんな仕事をしたいかも考えてみましょう。目標が具体的になると、学校選びや学習計画も立てやすくなります。

一級建築士に関するよくある質問

Q. 一級建築士の合格率はどれくらいですか?

A. 令和7年(2025年)の総合合格率は11.4%です。学科試験と設計製図試験があり、両方に対応する必要がある難関資格です。合格率は年度によって変動するため、最新の公表結果も確認しましょう。

Q. 一級建築士と二級建築士では、どちらが難しいですか?

A. 一般的に、一級建築士のほうが試験の難易度は高いとされています。令和7年の総合合格率は一級建築士が11.4%、二級建築士が22.6%でした。ただし、合格率だけでなく、試験範囲や受験資格、将来担当したい建築物も踏まえて考えることが大切です。

Q. 高校卒業後すぐに一級建築士を目指せますか?

A. 高校卒業後に建築を学び、将来一級建築士を目指すことは可能です。ただし、実際に試験を受けるには、学歴や修得科目、実務経験などの受験資格を満たす必要があります。進学先を選ぶ際に、卒業後の受験資格や必要な条件を確認しましょう。

Q. 建築の知識がなくても、一級建築士を目指せますか?

A. 建築を初めて学ぶ人でも、基礎から知識を身につけていくことはできます。ただし、一級建築士試験では幅広い知識と設計製図の力が求められるため、計画的な学習が欠かせません。まずは建築の基礎を学び、受験資格と学習の流れを確認することから始めましょう。

Q. 一級建築士になるには、大学と専門学校のどちらがよいですか?

A. どちらがよいかは、学びたい内容や卒業後の進路によって異なります。大学では幅広い分野を学ぶ機会があり、専門学校では建築の専門分野や実践的な演習を中心に学べる課程があります。学校名や修業年限だけでなく、受験資格、授業内容、就職支援などを比較して選びましょう。

まとめ:一級建築士を目指すなら、難易度と取得ルートの両方を知ろう

一級建築士は、令和7年の総合合格率が11.4%の難関資格です。幅広い建築知識を問う学科試験に加え、設計条件を理解して図面にまとめる設計製図試験への対策も必要になります。

一方で、資格取得までの道のりは、学歴や受験資格、実務経験などによって異なります。高校卒業後に建築を学ぶ人は、大学や専門学校の課程を比較し、卒業後にどのような条件で受験できるのかを確認しておくことが大切です。

難易度だけであきらめるのではなく、まずは建築の仕事や資格について知り、自分に合った進路を考えてみましょう。建築の基礎を身につけながら、将来の目標に向けて段階的に準備することが、一級建築士を目指す第一歩になります。

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企画・編集:日本工科大学校 広報チーム 本記事は、日本工科大学校が運営する情報発信コンテンツとして制作しています。 建設・建築・土木・造園・大工分野、自動車整備分野、AI・IT分野を中心に、学生・高校生・保護者の皆さまへ向けて、技術や業界動向、分野にまつわる身近な疑問について分かりやすく解説しています。 掲載内容は公開時点の情報に基づいており、技術の進展や制度変更などに応じて更新する場合があります。