オープンキャンパスは体験型!

世界の危険な建築物ランキングTOP5!なぜこんな場所に建てたのか?

世界の危険な建築物ランキングTOP5!なぜこんな場所に建てたのか?

◆結論
世界には、断崖絶壁や険しい岩山、大きく傾いた高層ビルなど、危険を感じさせる立地や形状を持つ建築物があります。ただし、見た目の危険さと構造上の危険性は同じではありません。建物ごとの特徴や支える技術を知ることで、建築の奥深さが見えてきます。

◆この記事でわかること
– 世界の危険な建築物ランキングTOP5
– それぞれの建築物が危険とされる理由
– 崖や高所、傾斜地などに建てるための工夫
– 見た目の印象と構造上の安全性の違い
– 建築物にまつわる意外な事実やトリビア

世界の危険な建築物ランキングTOP5

第1位:中国・懸空寺(けんくうじ)


約1,500年の歴史を持つ、断崖に張り付く木造寺院

所在地:中国・山西省

中国の懸空寺は、険しい岩壁の途中に建てられた寺院です。崖から建物がせり出すように連なり、遠くから見ると、まるで空中に浮かんでいるかのような姿をしています。

懸空寺の起源は、約1,400年以上前にさかのぼります。建物は木造を中心とした構造で、大小40以上の堂宇が連なっています。仏教・道教・儒教の三つの宗教が共存する寺院としても知られています。

注目したいのは、岩壁と建物の関係です。一般的な建築では、地面に基礎を設けて建物を支えます。しかし、懸空寺のような場所では、平らな敷地を確保すること自体が困難です。そのため、岩盤を利用した支持方法や、木材を組み合わせる技術が重要になります。

懸空寺の支持構造については、岩壁に木製の部材を差し込む工夫が紹介されています。建物を空中に浮かせているように見えても、実際には部材の配置や岩盤との関係によって支えられているのです。

第2位:エチオピア・アブナ・イェマタ・グー教会


約200メートルの落差がある岩場を越えてたどり着く教会

所在地:エチオピア北部・ティグライ地方

アブナ・イェマタ・グー教会は、険しい岩山の途中に位置する教会です。岩壁に囲まれた高所にあり、教会へ向かうには、一般的な観光地の散策とは異なる厳しい登りが待っています。

旅行情報サイトのLonely Planetによると、道中には手足を使って岩を登る区間があり、最後には約200メートルの落差がある場所を通ります。ガイドがロープを用意する区間もあり、登山経験や高所への適性が問われる道のりです。
教会の内部には壁画が残されており、険しい立地だけでなく、宗教や芸術の歴史という面でも価値があります。

この教会の特徴は、建物の構造だけでは説明できません。周囲の岩山と一体になった立地そのものが、訪れる人に強い印象を与えます。

第3位:エチオピア・デブレ・ダモ修道院


革製のロープを使って岩壁を登る、山頂の修道院

所在地:エチオピア北部・ティグライ地方

デブレ・ダモ修道院は、平らな頂上と険しい側面を持つ独立した岩山の上に位置する修道院です。創建は6世紀ごろとされ、エチオピアの宗教史や文化を伝える重要な場所の一つです。

この修道院が特徴的なのは、頂上へ向かうアクセス方法です。一般的な道路からそのまま入れるわけではなく、岩壁を登るために編み込んだ革製のロープが使われてきました。上からロープを下ろし、訪れる人がそれを使って登るという方法です。

修道院には、木材の彫刻や天井装飾、宗教的な文書など、歴史的な価値を持つ文化財も残されています。険しい地形は訪問の難しさにつながる一方、長い歴史を持つ宗教施設が受け継がれてきた環境の一部でもあります。

ただし、ロープを使うアクセス方法は、誰でも気軽に利用できるものではありません。また、宗教上の規則により、修道院への立ち入りには性別による制限も設けられています。

デブレ・ダモ修道院は、建築物の価値だけでなく、地形や信仰、伝統的な技術がどのように結びついてきたのかを考えさせる場所です。

第4位:ギリシャ・メテオラの修道院群


巨大な岩山の頂上に建つ、世界遺産の修道院

所在地:ギリシャ中部・テッサリア地方

ギリシャのメテオラは、巨大な岩山の頂上に修道院が点在する地域です。周囲には切り立った岩が連なり、その上に建物が建つ景観は、自然と建築が一体になったような印象を与えます。

この地域では、11世紀ごろから修道士たちが岩山に住み着き、厳しい自然環境の中で修行生活を営んできました。14〜17世紀には、修道院が重要な宗教・文化の拠点として発展しました。メテオラは1988年にユネスコ世界遺産に登録されています。

険しい岩山の上に建物を造る場合、まず問題になるのが資材の運搬です。木材や石材、食料などを運ぶには、通常の道路や搬入設備が使えないこともあります。

メテオラの修道院では、かつて網やロープ、はしごなどがアクセスや物資の運搬に使われていました。その後、橋や階段が整備され、現在では以前より訪れやすくなった場所もあります。

第5位:日本・三徳山三佛寺投入堂(みとくさんさんぶつじ なげいれどう)


断崖のくぼみに建つ国宝!参拝道にも険しい難所

所在地:鳥取県東伯郡三朝町

日本にも、険しい自然環境と建築が一体になった場所があります。その代表例が、鳥取県の三徳山三佛寺にある投入堂です。

投入堂は、山の断崖にある岩窟の中に建てられた木造の建築物で、国宝に指定されています。屋根や柱、周囲の岩肌が組み合わさった姿は独特で、一般的な寺院建築とは異なる景観を生み出しています。正確な建立年代は分かっていませんが、古くから山岳信仰と結びついた場所として知られています。

投入堂へ近づくには、急な斜面や滑りやすい岩場を通る参拝道を進まなければなりません。途中には鎖を使って登る区間もあり、天候によっては入山できないことがあります。単独での入山が認められない場合もあり、靴などの装備にも注意が必要です。

危険な建築物から学べる3つの建築技術

今回紹介した建築物は、建てられた時代も地域も異なります。しかし、険しい環境の中で建物を成立させ、長く維持していくという点には共通する課題があります。

1. 地形や地盤を読み取る技術

建築を計画する際には、土地の形状や地盤の状態を調べ、建物をどこに、どのように配置するかを考えます。

平らな土地が十分にあるとは限らず、傾斜地や岩場では、地形に合わせた計画が必要です。岩壁に建つ懸空寺や投入堂は、建築物と周囲の地形の関係を考えるうえで興味深い事例です。

現代の建築・土木工事でも、地盤調査や測量は重要な工程です。土地の状態を正しく把握することが、安全な設計や施工につながります。

2. 限られた条件で建物を組み立てる技術

建物を建てるには、材料を運び、必要な位置に配置し、組み立てる作業が欠かせません。

しかし、険しい山や崖では、重機を使える場所が限られたり、資材を運ぶ経路を確保できなかったりします。こうした条件のもとでは、部材の構成や施工の順序、運搬方法を工夫する必要があります。

現代の工事では、クレーンや足場などの設備を使いますが、どの設備をどこに配置するかも計画の一部です。建築物の完成した姿だけでは見えない、施工の工夫にも注目すると、建築の見方が変わります。

3. 建物を長く使い続けるための維持管理

建物は完成すれば終わりではありません。雨風や気温の変化、地盤の状態などの影響を受けながら、長い年月を過ごします。

険しい場所にある建築物では、点検や修繕のために現場へ近づくこと自体が難しい場合があります。歴史的な建築物を残すためには、建物の状態を確認し、必要に応じて修繕しながら、文化的な価値を守っていくことが大切です。

建築や土木の仕事には、建物をつくる技術だけでなく、安全性を確保し、長く使える状態を保つ技術も求められます。

世界の危険な建築物に関するよくある質問

世界で最も危険な建築物はどこですか?

世界共通の基準で「最も危険」と認定された建築物があるわけではありません。建物の構造、立地、アクセス方法、利用条件など、どのような点を危険と考えるかによって評価は変わります。

崖に建つ建物は、崩れる危険が高いのでしょうか?

見た目だけでは判断できません。地盤や岩盤の状態、建物の構造、施工方法、維持管理の状況などを総合的に見る必要があります。崖に建っているという理由だけで、構造上危険だと断定することはできません。

昔の建築物は、どのようにして高い場所に建てられたのですか?

建築物や時代によって方法は異なります。木材などの部材を組み合わせたり、地形や岩盤を利用したり、ロープや人力によって資材を運んだりするなど、その場所で利用できる材料や技術を生かして建設されました。ただし、個々の建築物について、当時の施工方法がすべて明らかになっているとは限りません。

まとめ|危険な建築物には、建築と自然を結びつける工夫がある

世界の危険な建築物を見ていくと、険しい岩山や断崖絶壁といった厳しい条件の中で、人々が建物をつくり、守り、使い続けてきたことが分かります。

今回紹介した5つの建築物も、危険といわれる理由はそれぞれ異なります。岩壁を利用した構造が特徴の寺院もあれば、たどり着くまでの道のりが険しい教会や修道院もあります。

大切なのは、見た目だけで危険性を判断せず、建築された目的や地形との関係、構造や施工の工夫に目を向けることです。

建築や建設の仕事は、建物のデザインを考えるだけではありません。土地の特徴を理解し、安全性を確保しながら、実際に形にしていく仕事でもあります。

世界の驚くような建築物をきっかけに、建築や土木の技術にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

日本工科大学校についてもっと知りたい方へ

日本工科大学校には、建設・自動車・AI・ITなど、将来の仕事につながる専門分野を実践的に学べる学科・コースがあります。少しでも興味を持った方は、ぜひ各学科のページや学校案内をご覧ください。

学科・コースをチェックする

それぞれの学科で学べる内容や取得を目指せる資格、将来の仕事などをご紹介しています。

学科・コース一覧を見る

学校案内・資料を請求する

授業内容や資格、就職、学校生活など、日本工科大学校について詳しく知りたい方は資料請求をご利用ください。

資料請求はこちら

オープンキャンパスに参加する

「実際の授業を見てみたい」「学校の雰囲気を知りたい」という方は、オープンキャンパスへ!体験授業や校舎見学を通して、日本工科大学校の学びを実際に体験できます。

オープンキャンパスの詳細・お申し込みはこちら

企画・編集:日本工科大学校 広報チーム 本記事は、日本工科大学校が運営する情報発信コンテンツとして制作しています。 建設・建築・土木・造園・大工分野、自動車整備分野、AI・IT分野を中心に、学生・高校生・保護者の皆さまへ向けて、技術や業界動向、分野にまつわる身近な疑問について分かりやすく解説しています。 掲載内容は公開時点の情報に基づいており、技術の進展や制度変更などに応じて更新する場合があります。