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組み込みエンジニアとはどんな仕事?仕事内容・年収・将来性をわかりやすく解説

組み込みエンジニアとはどんな仕事?仕事内容・年収・将来性をわかりやすく解説

●結論
組み込みエンジニアとは、自動車や家電、ロボット、医療機器などの機械を動かすためのソフトウェアを開発するエンジニアです。IoTやAIの普及により活躍の場は広がっており、ものづくりとプログラミングの両方に興味がある人に適した職業です。

●この記事でわかること
・組み込みエンジニアの仕事内容
・身近な製品との関わり
・年収・将来性・キャリアパス
・必要なスキルや資格
・高校生が今からできる準備

●要点まとめ
・家電や自動車、ロボットなどの制御ソフトを開発する仕事
・C言語やC++などを使用することが多い
・AI・IoT・自動運転の普及で需要が高まっている
・専門学校や大学で実践的に学ぶことが就職への近道となる

組み込みエンジニアとは?

組み込みエンジニアとは、自動車や家電、産業ロボット、医療機器など、さまざまな機械を動かすためのソフトウェアを開発するエンジニアです。

私たちが普段使っている製品の多くにはコンピューターが内蔵されており、それらを正しく動作させるためのプログラムが組み込まれています。このプログラムを設計・開発・テストするのが組み込みエンジニアの役割です。

例えば、自動車の自動ブレーキ機能やエアコンの温度調整、洗濯機の洗濯コース、スマートウォッチの心拍数計測など、日常生活で当たり前に使われている機能の多くが組み込みソフトウェアによって実現されています。

近年はIoTやAI、自動運転技術の発展により、機械そのものがより高度な判断を行うようになりました。そのため、組み込みエンジニアは製造業だけでなく、医療、物流、農業、宇宙開発など幅広い分野で活躍しています。

組み込みエンジニア・システムエンジニア・Webエンジニアの違い

「プログラミングをする仕事」と聞くと、システムエンジニアやWebエンジニアとの違いが分かりにくいかもしれません。

大きな違いは、「何を動かすプログラムを作るか」です。

職種 作るもの
組み込みエンジニア 自動車・家電・ロボットなどの機械を動かすソフトウェア
システムエンジニア 企業向けの業務システム
Webエンジニア Webサイト・Webサービス

組み込みエンジニアは、「人が使う画面」よりも、「機械が正しく動くこと」を重視して開発を行います。

そのため、プログラミングだけでなく、電子回路やセンサー、ハードウェアの知識も活かせる点が特徴です。

あなたの身近で組み込みエンジニアが活躍している場面

「組み込みエンジニア」という職業は聞き慣れないかもしれませんが、実は毎日の生活を支える製品のほとんどに関わっています。

朝起きてから夜寝るまでを振り返るだけでも、多くの場面で組み込み技術が使われています。

身近な製品 組み込みエンジニアが担当すること
自動車 エンジン制御、ブレーキ制御、自動運転支援
エアコン・洗濯機 温度・水量・省エネ制御
スマートウォッチ 心拍数計測、GPS、通知機能
医療機器 血圧計、人工呼吸器、MRIなどの制御
産業ロボット アーム制御、センサー制御
ドローン 飛行制御、姿勢制御、カメラ制御
駅の自動改札 ICカード認証、ゲート制御

例えば、自動車の衝突被害軽減ブレーキは、センサーで障害物を検知し、瞬時にブレーキを制御しています。

このように、人の安全や快適な生活を支える技術の裏側には、組み込みエンジニアの仕事があります。

組み込みエンジニアの仕事内容

組み込みエンジニアの仕事は、単にプログラムを書くことだけではありません。

機械の仕様を理解し、「どのように動けば便利で安全なのか」を考えながら開発を進めます。

主な仕事内容は次のとおりです。

仕様を検討する

まずは製品に必要な機能を整理します。

例えば、「障害物を検知したら0.5秒以内にブレーキを作動させる」「エアコンは室温が28℃になったら自動で風量を調整する」など、具体的な動作を決めていきます。

プログラムを開発する

仕様が決まったら、C言語やC++を中心にプログラムを作成します。

近年ではPythonを活用してAI機能を組み込むケースも増えています。

テスト・デバッグを行う

作成したプログラムが設計どおりに動作するか確認します。

特に自動車や医療機器では、人命に関わる可能性があるため、小さな不具合も見逃さないよう何度も検証を繰り返します。

運用・改善を行う

製品が発売された後も、不具合の修正や機能追加を行います。

最近ではインターネット経由でソフトウェアを更新できる製品も増えており、長期間にわたって製品を支えることも組み込みエンジニアの重要な仕事です。

組み込みエンジニアの働き方・勤務先・職場環境

組み込みエンジニアは、さまざまな業界で活躍しています。特に製造業との関わりが深く、自動車メーカーや家電メーカー、ロボットメーカーなど、多くの企業で必要とされる職種です。

また、メーカーだけでなく、組み込みソフトウェアの開発を専門に行うIT企業や、製品開発を受託する開発会社で働くケースもあります。

主な勤務先

  • 自動車メーカー・自動車部品メーカー
  • 家電メーカー
  • 産業ロボットメーカー
  • 医療機器メーカー
  • ドローン・航空宇宙関連企業
  • 半導体・電子機器メーカー
  • 組み込みソフトウェア開発会社
  • IoT関連企業

近年では、AIやIoTを活用した製品開発が増えているため、IT企業が組み込みエンジニアを採用するケースも多くなっています。

勤務形態

基本的には企業のオフィスや開発センターで勤務します。

設計やプログラミングなどはリモートワークが可能な場合もありますが、実際の機械を使った動作確認や性能試験は会社の設備で行う必要があるため、出社して作業することも少なくありません。

チームで進める仕事

組み込みエンジニアは一人で開発を進めることはほとんどありません。

機械設計者、電子回路設計者、品質保証担当者、プロジェクトマネージャーなど、多くの専門職と協力しながら製品を完成させます。

そのため、プログラミングの知識だけでなく、相手に分かりやすく説明するコミュニケーション力も重要になります。

組み込みエンジニアの年収・キャリアパス

組み込みエンジニアは、専門性の高い技術職であることから、経験を積むことで収入アップを目指しやすい職業です。

扱える技術や担当できる製品が増えるほど評価されやすく、AIやIoTなど最新技術の知識を身に付けることで、さらに活躍の幅を広げられます。

初任給の目安

専門学校や大学を卒業して就職した場合、初任給の目安は月給22万〜25万円程度です。

勤務先や地域、企業規模によって差はありますが、製造業では比較的安定した給与体系が整っている企業が多く見られます。

平均年収

組み込みエンジニアの平均年収は、およそ500万〜650万円程度が目安です。

担当する製品や企業規模、経験年数によって幅がありますが、経験を積むことで700万円以上を目指せるケースもあります。

経験年数別の年収目安

経験年数 年収の目安
1〜3年 350万〜450万円
4〜7年 450万〜600万円
8〜15年 600万〜800万円
15年以上 800万〜1,000万円以上も可能

経験を重ねることで、設計や開発だけでなく、プロジェクト全体を管理する仕事を任されるようになります。

企業規模による違い

大手メーカーでは給与や福利厚生が充実している傾向があり、長期的なキャリア形成もしやすい環境が整っています。

一方、中小企業では若いうちから幅広い業務を経験できるため、技術力を身に付けやすいというメリットがあります。

どちらにも特徴があるため、自分がどのような働き方をしたいかを考えながら企業を選ぶことが大切です。

年収アップを目指す方法

年収を伸ばすためには、技術力を高めることが重要です。

例えば、次のような知識や経験は評価につながりやすいでしょう。

  • AIやIoT関連の開発経験
  • LinuxやRTOSを使った開発経験
  • C言語・C++に加えてPythonなども扱えること
  • プロジェクトリーダーの経験
  • 自動車・医療機器など高度な品質が求められる分野での実績

組み込みエンジニアの将来性と今後の需要

組み込みエンジニアは、今後も需要が期待される職業の一つです。

これまで組み込み技術は家電や自動車を中心に使われてきましたが、現在ではAIやIoTの普及によって、活躍の場はさらに広がっています。

IoT機器の普及

インターネットにつながる家電や設備が増えたことで、組み込みソフトウェアの重要性はますます高まっています。

スマート家電や工場の自動化設備、農業機械など、さまざまな製品に組み込み技術が利用されています。

AIとの融合

近年では、AIを搭載した製品も増えています。

例えば、カメラ映像から歩行者を認識する自動車や、人の動きを学習するロボットなどでは、AIと組み込み技術の両方が使われています。

今後はAIの知識を持つ組み込みエンジニアの需要も高まると考えられています。

自動車の進化

自動車業界では、Software Defined Vehicle(SDV)と呼ばれる、ソフトウェアを中心に機能を進化させる車の開発が進んでいます。

自動運転支援やインターネット経由で機能を更新する仕組みなど、組み込みソフトウェアが果たす役割はますます大きくなっています。

ロボット・医療分野でも活躍

産業用ロボットや介護ロボット、医療機器などでも組み込みエンジニアは欠かせない存在です。

少子高齢化による人手不足を背景に、自動化技術への需要は今後も続くと考えられています。

組み込みエンジニアに向いている人・向いていない人

組み込みエンジニアには、ものづくりが好きな人や、細かな作業を丁寧に進められる人が向いています。

向いている人

  • ものづくりが好きな人
  • 機械やロボットに興味がある人
  • プログラミングを学んでみたい人
  • 細かい作業を丁寧に進められる人
  • 原因を考えながら問題を解決することが好きな人
  • 新しい技術を学ぶことが苦にならない人

向いていない人

  • 細かな確認作業が苦手な人
  • 新しい技術を学ぶことが苦手な人
  • チームで仕事を進めることが苦手な人

ただし、最初からすべての能力が必要というわけではありません。

専門学校や大学で知識や技術を学びながら、少しずつ身に付けていくことができます。

高校生が今からできる準備

組み込みエンジニアを目指す場合、高校生のうちから少しずつ知識を身に付けておくと、入学後の学習をスムーズに進められます。

数学と情報を学ぶ

数学はプログラミングや制御技術の基礎になります。

また、高校の「情報」の授業でプログラミングに触れておくことも役立ちます。

プログラミングに挑戦する

Pythonなど初心者向けのプログラミング言語から始めてみるのもおすすめです。

実際にプログラムを書いてみることで、「作る楽しさ」を体験できます。

ロボットや電子工作に触れてみる

ロボットコンテストやマイコン教材、電子工作キットなどを活用すると、組み込み技術への理解が深まります。

実際に機械を動かす経験は、進路選択の参考にもなるでしょう。

オープンキャンパスに参加する

進学先を検討する際は、実際に学校を見学することも大切です。

実習設備や授業の様子、先生や在校生の雰囲気などを確認することで、自分に合った学習環境かどうかを判断しやすくなります。また、ロボットやAIの実習を体験できる学校であれば、入学後の学びを具体的にイメージしやすくなるでしょう。

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よくある質問(FAQ)

文系でも組み込みエンジニアになれますか?

はい。入学後に基礎から学べる学校も多く、文系出身者が活躍している企業もあります。

組み込みエンジニアになるには資格が必要ですか?

必須資格はありません。ただし、基本情報技術者試験やC言語関連資格などを取得すると、知識の証明になります。

どんなプログラミング言語を学べばよいですか?

C言語とC++が基本です。AIやデータ処理ではPythonを活用する企業も増えています。

組み込みエンジニアとAIエンジニアは違いますか?

役割は異なりますが、近年はAIを組み込んだ製品が増えているため、両方の知識を持つエンジニアの需要が高まっています。

まとめ

組み込みエンジニアは、自動車や家電、ロボット、医療機器など、私たちの暮らしを支える製品の開発に欠かせない仕事です。

AIやIoTの発展によって活躍の場はさらに広がっており、今後も需要が期待される職業といえるでしょう。

「ものづくりが好き」「機械やロボットに興味がある」「プログラミングを学びたい」という人にとって、組み込みエンジニアは大きなやりがいを感じられる仕事です。

進路を考える際は、実践的な設備で学べる環境や就職サポートが充実した学校を選ぶことも重要です。

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執筆・監修:日本工科大学校 教員チーム
本記事は、当校の建設工学部、自動車工学部、AI工学部の教員一同によって執筆・編集されました。
現場での指導経験に基づき、最新の学習指導要領と生徒の学習状況を反映した正確な情報の提供に努めています。
チーム構成: 建設工学部、自動車工学部、AI工学部の教員
専門分野: 建設・建築・土木・造園・大工分野、自動車整備分野、AI・IT分野