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なぜユニクロのレジは服を置くだけで読み取れる?RFIDの仕組みを解説

なぜユニクロのレジは服を置くだけで読み取れる?RFIDの仕組みを解説

●結論
ユニクロのセルフレジで商品を置くだけで情報を読み取れるのは、商品に取り付けられたRFID(ICタグ)と読み取り装置を利用しているためです。RFIDは電波を使ってタグを識別する技術で、複数の商品をまとめて読み取れることが特徴です。AIによる画像認識とは異なる仕組みです。

●この記事でわかること
・ユニクロのレジで商品を読み取る仕組み
・RFID(ICタグ)とは何か
・RFIDとバーコードの違い
・RFIDとAIの役割の違い
・小売業におけるRFID・AIなどのIT活用

ユニクロのレジの仕組みとは?RFIDで服を読み取る理由を解説

ユニクロで買い物をすると、レジに商品を置くだけで、複数の商品の情報が一度に表示されます。

「バーコードを1つずつ読み取っていないのに、なぜ商品が分かるの?」

そんな疑問を持ったことがある人も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、ユニクロのセルフレジで商品を読み取る仕組みには、RFID(ICタグ)という無線通信技術が使われています。

RFIDは電波を利用して、商品に取り付けられたタグの情報を読み取る技術です。バーコードのように商品を1つずつスキャンするのではなく、複数の商品をまとめて識別できることが特徴です。

この記事では、ユニクロのレジを例に、RFIDの仕組みやバーコードとの違い、AIとの関係、さらに小売業で進むIT・DXについて、初心者にも分かりやすく解説します。

ユニクロのレジはなぜ服を置くだけで読み取れるの?

ユニクロのセルフレジでは、商品を読み取りエリアに置くと、商品情報が自動的に認識されます。

一般的なバーコードの場合、レジの読み取り機でバーコードを1つずつスキャンする必要があります。

一方、RFIDは電波を利用して商品に付けられたタグと通信するため、商品を読み取りエリアにまとめて置いて、複数の商品情報を取得することができます。

そのため、商品を1枚ずつスキャンしていないのに、商品名や価格などの情報が表示されるのです。

ポイントは、服そのものをカメラで画像認識しているわけではないということです。

商品に取り付けられたRFIDタグの情報を読み取り、商品を識別していることが、ユニクロのレジの大きな特徴です。

ユニクロのレジの仕組み|RFID(ICタグ)とは?

ユニクロのレジで使われるRFIDの仕組みをイメージした図

RFIDは「電波で情報を読み取る」技術

RFIDとは、「Radio Frequency Identification」の略称です。日本語では、電波を利用した個体識別を意味します。

簡単にいうと、電波を利用して、ICタグなどに記録された情報を読み取る技術です。

バーコードは光を使って情報を読み取りますが、RFIDでは電波を使ってタグと通信します。

そのため、読み取り方や利用できる場面が異なります。

RFIDは商品管理や在庫管理、物流など、さまざまな分野で利用されています。

ICタグは「電子的な商品情報の目印」

ユニクロの商品に付いているタグには、RFIDに利用されるICチップなどが組み込まれています。

イメージすると、紙の値札に「商品を識別するための電子的な目印」が加わったようなものです。

このタグに記録された情報を、レジ側のRFIDリーダーが電波を使って読み取ります。

仕組みを簡単に表すと、

商品 → RFIDタグ → 電波 → リーダー → 商品情報

という流れです。

商品そのものを見て判断しているのではなく、商品に取り付けられたタグを読み取ることで、どの商品なのかを識別しています。

レジ側の「リーダー」がタグを読み取る

RFIDを利用したレジには、タグと通信するための読み取り装置があります。

これを一般的に「リーダー」と呼びます。

商品を読み取りエリアに置くと、リーダーが電波を利用してタグの情報を読み取り、その情報をレジのシステム側へ伝えます。

システムでは読み取った情報をもとに商品を識別し、会計に必要な情報を表示します。

つまり、服を置いただけで価格が表示されるのは、レジの中で「タグを読み取る」「商品を識別する」「会計情報を表示する」という処理が連続して行われているためです。

RFIDとバーコードは何が違う?

RFIDとバーコードは、どちらも商品を識別するために利用されます。

しかし、大きく異なるのが情報の読み取り方です。

バーコードは、印刷されたバーコードに光を当てて情報を読み取ります。

そのため、基本的には読み取りたいバーコードをスキャナーに向けて、1つずつ読み取る必要があります。

一方、RFIDは電波を利用してタグと通信します。

そのため、条件が整えば複数の商品に付けられたタグをまとめて読み取ることができます。

この違いによって、商品を1つずつスキャンする作業を減らし、効率的な商品管理や会計につなげられるのです。

もちろん、バーコードにも大きなメリットがあります。

比較的低コストで導入しやすく、さまざまな店舗やサービスですでに広く利用されています。

RFIDがすべての場面でバーコードより優れているということではなく、目的や環境によって適した技術が異なると考えることが大切です。

なぜRFIDは複数の商品をまとめて読み取れるの?

RFIDの特徴の一つが、複数の商品をまとめて識別できることです。

例えば、3枚の服をレジの読み取りエリアに置いたとします。

それぞれの商品に付けられたRFIDタグには、商品を識別するための情報が記録されています。

イメージすると、

  • 服A → タグA
  • 服B → タグB
  • 服C → タグC

というように、それぞれの商品を区別できる情報を持っています。

読み取り装置は、読み取りエリア内にある複数のタグから情報を取得し、それぞれの商品を識別します。

そのため、バーコードのように商品を1つずつスキャナーに向けるのではなく、複数の商品をまとめて処理できます。

この「まとめて読み取れる」という特徴が、RFIDが小売業で活用される理由の一つです。

「商品を重ねても大丈夫?」RFIDの読み取りのポイント

RFIDは、バーコードのように「印刷されたコードをスキャナーから見える位置に向ける」という読み取り方ではありません。

電波を利用してタグから情報を取得するため、タグが直接見えていなくても読み取れる場合があります。

そのため、複数の商品を重ねた状態でも、条件が整っていればタグを識別できます。

ただし、どのような状況でも必ず読み取れるわけではありません。

タグの状態や位置、周囲の環境などによって、読み取りに影響が出る場合があります。

例えば、タグが破損していたり、電波に影響する条件が重なったりすると、正常に読み取れない可能性があります。

また、RFIDを使ったレジでは、タグから情報を取得するだけでなく、その情報を商品データと照合し、金額を計算して会計につなげる処理も必要です。

つまり、スムーズなレジ体験を実現しているのは、RFIDだけではありません。読み取り・商品識別・データ処理・会計といった複数の仕組みが連携することで、スムーズな会計が実現しています。

ユニクロのレジはAIなの?

「商品を置くだけで自動的に認識する」という特徴から、「ユニクロのレジはAIなのでは?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、ここではRFIDとAIを分けて考えることが重要です。

商品を識別する中心はRFID

RFIDは、タグに記録された情報を電波で読み取る技術です。

一方、AIは大量のデータからパターンを学習したり、データを分析して予測・分類などに活用したりする技術です。

つまり、

  • RFID=商品に付けられたタグの情報を読み取る技術
  • AI=データの分析や予測、分類などに活用される技術

というように、それぞれ役割が異なります。

ユニクロのセルフレジで商品を識別する仕組みを説明するときは、「AIが服を見て商品を判断している」というより、RFIDを利用して商品情報を読み取っていると考えるほうが正確です。

AIは小売業のどんなところで活用される?

では、AIは小売業では使われていないのでしょうか。

そうではありません。

小売業では、販売データや在庫データなど、さまざまなデータを活用する場面があります。

例えば、

  • 商品の需要予測
  • 売れ筋商品の分析
  • 在庫管理の効率化
  • 販売データの分析
  • 店舗運営の改善

などです。

RFIDなどを使って取得したデータを蓄積し、そのデータを分析することで、商品管理や店舗運営の改善につなげることができます。

つまり、RFIDとAIは競合する技術ではありません。

RFIDなどでデータを取得し、そのデータをさまざまなシステムやAIなどで活用するというように、複数のIT技術を組み合わせて利用することができます。

ユニクロのレジは間違えることがある?

RFIDは便利な技術ですが、どのような状況でも100%確実に読み取れるというわけではありません。

例えば、タグの破損や読み取り環境など、さまざまな要因によって読み取りに影響が出る可能性があります。

また、実際の店舗では、RFIDリーダーが読み取った情報をそのまま表示するだけではなく、レジシステムなどで処理する必要があります。

重要なのは、RFIDの読み取り性能だけでなく、システム全体として正しく商品を処理できる仕組みです。

商品を読み取る技術、商品情報を管理するシステム、会計処理を行うシステムなどが連携することで、利用者にとってスムーズな買い物体験につながります。

このように考えると、ユニクロのレジは「一つの技術ですべてが動いている」のではなく、複数のIT技術を組み合わせたシステムだということが分かります。

RFIDは小売業でどのように活用されている?

RFIDは、レジで商品を読み取るだけの技術ではありません。

商品にRFIDタグを取り付けることで、商品を識別しやすくなるため、店舗や物流のさまざまな場面で活用できます。

例えば、在庫管理では「どの商品がどれくらいあるのか」を効率的に把握するために利用できます。

商品を一つずつ確認する作業を減らせれば、スタッフの業務負担の軽減や、在庫情報を把握するまでの時間短縮につながる可能性があります。

物流の現場でも、商品を識別して管理することは重要です。

倉庫に大量の商品がある場合、どの商品がどこにあるのかを正確に把握できれば、入荷・出荷などの作業を効率化しやすくなります。

このようにRFIDは、レジだけではなく、「商品を正確に識別して管理する」という目的で幅広く活用されています。

RFIDを支えるIT技術はどんな仕事につながる?

ユニクロのレジをきっかけにIT技術に興味を持った人は、さまざまな仕事について考えることができます。

レジのようなシステムを実際に動かすためには、RFIDだけでなく、ソフトウェア、ネットワーク、データベースなど、複数のIT技術が必要になります。

ITエンジニア・システム開発

RFIDを利用したシステムでは、読み取り機器だけでなく、読み取った情報を処理するソフトウェアやデータベースなども必要になります。

ITエンジニアは、こうしたシステムの設計や開発、運用などに関わる仕事です。

例えば、

「商品を読み取ったら、どの商品なのかを判断する」
「商品情報をデータベースから取得する」
「会計に必要な情報を画面に表示する」

といった処理も、システムとして設計されています。

普段は見えない部分ですが、スムーズな買い物体験の裏側には、こうしたITシステムが存在しています。

「こういう仕組みはどうやって作られているんだろう?」
「自分でもシステムを作ってみたい」

と感じた人は、プログラミングやシステム開発について学んでみるのも一つの方法です。

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データ分析・AIを活用する仕事

RFIDなどによって取得されたデータは、商品を会計するだけで終わりません。

「いつ、どの商品が、どれくらい売れたのか」といったデータを蓄積することで、商品の仕入れや在庫管理、販売戦略などに活用できます。

さらに、大量のデータをAIなどで分析することで、需要を予測したり、店舗運営を効率化したりすることも考えられます。

AIやデータ分析に関わる仕事では、プログラミングだけでなく、データを読み解く力や、課題を発見して解決策を考える力も重要になります。

「データを分析して、サービスや店舗をより良くする仕事に興味がある」

という人は、AIやデータ活用について学ぶことが将来の選択肢につながるかもしれません。

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IT×小売のDXはこれからどうなる?

ユニクロのレジのように、IT技術を使って店舗の業務を効率化する取り組みは、小売業におけるDXを考える身近な例の一つです。

DXとは、単にデジタル機器を導入することではありません。

デジタル技術やデータを活用して、仕事の進め方やサービス、ビジネスの仕組みそのものをより良いものへ変えていく考え方です。

小売業では、RFIDのほかにも、セルフレジ、キャッシュレス決済、AIによる需要予測、在庫管理システムなど、さまざまな技術が使われています。

今後も、店舗で取得できるデータが増えれば、そのデータを活用して店舗運営を効率化したり、買い物をより便利にしたりする取り組みが進む可能性があります。

ただし、すべての業務が自動化されるとは限りません。

技術によって効率化できる業務がある一方で、接客や商品の提案など、人が担うことに価値がある仕事もあります。

そのため、これからの小売業では、ITによる自動化と、人によるサービスをどのように組み合わせるかが重要になっていくでしょう。

よくある質問(FAQ)

ユニクロのレジはなぜ服を置くだけで読み取れるの?

商品に取り付けられたRFIDタグとレジ側の読み取り装置が電波を使って通信し、商品を識別する仕組みが使われているためです。
バーコードのように商品を1つずつスキャンするのではなく、条件が整えば複数の商品をまとめて読み取れることがRFIDの特徴です。

RFIDとバーコードはどちらが優れていますか?

どちらが優れているかは、利用する目的や環境によって異なります。
バーコードは比較的低コストで導入しやすく、さまざまな場面で広く使われています。
一方、RFIDは電波を利用してタグの情報を読み取るため、複数の商品をまとめて識別したり、非接触で商品を管理したりする用途に向いています。

ユニクロのレジはAIレジですか?

商品を識別する中心的な仕組みは、AIではなくRFIDです。
RFIDは商品に取り付けられたタグの情報を読み取る技術で、AIはデータの分析や予測、分類などに活用される技術です。
そのため、「RFIDによる商品識別」と「AIによるデータ活用」は分けて考えると分かりやすいでしょう。

RFIDはユニクロ以外でも使われていますか?

はい。RFIDはアパレルや小売業だけでなく、物流、倉庫、製造など、さまざまな分野で活用されています。
特に、商品や物品を効率よく識別・管理する必要がある場面で、RFIDの特徴が活かされています。

RFIDはこれからどうなっていく?

RFIDは、商品管理や在庫管理などの効率化を支える技術として、今後もさまざまな分野で活用されることが考えられます。
AIやIoT、クラウドなどの技術と組み合わせることで、より効率的な店舗運営やサービスにつながる可能性もあります。
一方で、導入コストや読み取り環境など、技術面・運用面で考えるべき課題もあります。
そのため、今後はRFIDそのものの進化だけでなく、ほかのIT技術とどのように組み合わせて活用するかが重要になるでしょう。

まとめ|ユニクロのレジはRFIDを活用した身近なIT技術

ユニクロのセルフレジで、商品を置くだけで情報を読み取れる仕組みには、RFID(ICタグ)という無線通信技術が使われています。

RFIDは電波を利用してタグの情報を読み取る技術で、条件が整えば複数の商品をまとめて識別できることが特徴です。

また、RFIDそのものはAIではありません。

RFIDによって商品情報を取得し、そのデータをレジシステムや在庫管理システムなどで活用することで、店舗の業務を効率化できます。

さらに、小売業ではAIやデータ分析などの技術も活用されています。

つまり、私たちが普段何気なく利用しているセルフレジの裏側には、RFIDだけでなく、ソフトウェア、ネットワーク、データベース、AIなど、さまざまなIT技術が関わっています。

「なぜこんな仕組みが動くのだろう?」という身近な疑問は、IT技術を学ぶきっかけにもなります。

次の一歩|身近なIT技術を「使う側」から「作る側」へ

ユニクロのレジのような身近なサービスも、その裏側にはさまざまなIT技術があります。

「こうしたシステムを自分で作ってみたい」

「AIやITを使って、社会をもっと便利にしたい」

そんな興味を持った方は、実際にITについて学んでみることで、普段使っているサービスの仕組みをより深く理解できるようになります。

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企画・編集:日本工科大学校 広報チーム
本記事は、日本工科大学校が運営する情報発信コンテンツとして制作しています。
AI・IT・ロボット分野を中心に、学生・高校生・保護者の皆さまへ向けて、技術や業界動向、分野にまつわる身近な疑問について分かりやすく解説しています。
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