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セキュリティエンジニアとは?仕事内容・なり方・将来性をわかりやすく解説

セキュリティエンジニアとは?仕事内容・なり方・将来性をわかりやすく解説

●結論
セキュリティエンジニアとは、企業や社会のシステムをサイバー攻撃や情報漏えいから守るIT職種です。AIやクラウド活用が広がる今、重要性はさらに高まっています。高校生が目指すなら、ネットワーク・プログラミング・セキュリティの基礎を体系的に学べる進路を選ぶことが大切です。

●この記事でわかること
・セキュリティエンジニアの役割と仕事内容
・AI時代に必要性が高まる理由
・必要なスキル・資格・向いている人の特徴
・高校生・未経験者が目指すための進路と学習方法
・大学・専門学校・独学の違いと選び方

●要点まとめ
・セキュリティエンジニアは「攻撃を防ぐ・被害を減らす・再発を防ぐ」仕事
・業務は設計、監視、脆弱性診断、事故対応、ルール整備まで幅広い
・AI時代は攻撃も防御も高度化するため、セキュリティ人材の需要は高い
・目指すにはIT基礎、ネットワーク、OS、クラウド、セキュリティ知識が必要
・高校生は資格取得だけでなく、実習や演習ができる学習環境も重視したい

セキュリティエンジニアとは?企業や社会をサイバー攻撃から守る仕事

セキュリティエンジニアとは、企業や組織のシステム・ネットワーク・データを、サイバー攻撃や情報漏えいから守るITエンジニアのことです。

パソコンやスマートフォン、クラウドサービスが当たり前になった今、企業活動や学校、病院、自治体の運営はITなしでは成り立ちにくくなっています。

その一方で、ランサムウェア、不正アクセス、フィッシング詐欺、情報漏えいといったセキュリティ事故も増えており、対策の重要性は年々高まっています。

ITエンジニアの中でも、セキュリティエンジニアは「システムを作る」だけでなく、そのシステムを安全に使い続けられる状態に保つことが役割です。

攻撃されにくい設計を考える、怪しい通信を監視する、弱点を見つけて対策する、万が一事故が起きたときに被害を広げないよう対応する――こうした仕事を通じて、企業や社会の“安全”を支えています。

つまりセキュリティエンジニアは、社会のインフラや企業活動を支える“守りの専門職”だといえます。

セキュリティエンジニアの役割と仕事内容

セキュリティエンジニアの仕事は、一言でいえば「攻撃を防ぎ、被害を最小限に抑え、再発を防ぐこと」です。

ただし実際の業務は幅広く、会社によって担当範囲も異なります。ここでは代表的な仕事内容を見ていきましょう。

1. 安全なシステム設計を考える

セキュリティ対策は、問題が起きてから始めるものではありません。

システムやネットワークを作る段階から、「どこに危険があるか」「どう守るか」を考える必要があります。

たとえば、

・社員ごとにアクセスできる範囲を分ける
・パスワードだけでなく多要素認証を使う
・外部からの通信を制限する
・クラウド上のデータ保管方法を見直す

といった設計は、すべてセキュリティに関わります。

家を建てるときに、玄関の鍵や窓の防犯性を考えるのと同じで、システムも最初から安全性を考えて設計することが重要です。

2. システムやネットワークを監視する

どれだけ対策していても、攻撃の可能性をゼロにはできません。

そのため、セキュリティエンジニアはサーバーやネットワーク機器、クラウド環境のログを確認し、不審な動きがないかを監視します。

たとえば、

・深夜に大量のログイン失敗が発生していないか
・普段使われない端末からアクセスがないか
・マルウェア感染の兆候がないか
・大量のデータ送信が起きていないか

といった点をチェックします。

このような監視業務は、SOC(Security Operation Center)と呼ばれる組織で行われることもあります。

3. 脆弱性を見つけて修正する

脆弱性とは、システムやソフトウェアにある「弱点」のことです。

OSやアプリの更新が遅れていたり、設定に不備があったりすると、そこを狙われて侵入されるおそれがあります。

セキュリティエンジニアは、脆弱性診断ツールを使ったり、設定を点検したりして問題を見つけ、修正につなげます。

Webサイトやアプリに対して疑似攻撃を行い、弱点を探す「脆弱性診断」や「ペネトレーションテスト」に関わることもあります。

4. 事故が起きたときに原因を調べ、再発を防ぐ

もしマルウェア感染や不正アクセスが起きた場合は、被害を広げないための初動対応が必要です。

感染した端末を切り離したり、ログを調べて侵入経路を確認したり、関係者へ連絡したりしながら、原因を特定して再発防止策を考えます。

セキュリティエンジニアは「トラブルを直す人」ではなく、なぜ起きたのかを分析し、同じ事故を繰り返さない仕組みを作る人でもあります。

AI時代にセキュリティエンジニアが必要とされる理由

セキュリティエンジニアは、AI時代だからこそ重要性が高まっている職種です。
理由は大きく3つあります。

1. 攻撃の手口が高度化している

近年は、ランサムウェアや標的型攻撃、サプライチェーン攻撃など、手口が複雑化しています。

さらに生成AIの普及によって、攻撃メールの文章作成や情報収集、コード生成が効率化され、攻撃側のハードルも下がりつつあります。

2. 守る対象が広がっている

企業ではクラウドサービスやリモートワークが広がり、社内だけでなく外部サービスやモバイル端末まで守る必要が出てきました。

AI、IoT、ロボットなどがネットワークにつながる場面も増えており、セキュリティはより幅広い分野に関わるようになっています。

3. AIでは代替しきれない判断がある

ログ分析や異常検知など、AIが支援できる領域は増えています。

しかし、「どのリスクを優先すべきか」「本当に危険な挙動か」「事故時にどう対応するか」といった判断には、システム理解や現場理解、人との調整が欠かせません。

そのため、AIに置き換わるというより、AIも使いながら安全を守る人材としての価値が高まっていると考えられます。

セキュリティエンジニアになるには?高校生・未経験者向けの進路ステップ

セキュリティエンジニアになる方法は一つではありませんが、未経験から目指す場合は、ITの基礎を固めてからセキュリティを学ぶ流れが基本です。

ステップ1:ITの基礎を身につける

まずは、次のような基礎を学ぶことが大切です。

・コンピュータの仕組み
・ネットワークの基礎
・OSやサーバーの基本
・プログラミングの基礎
・クラウドやデータベースの基本

セキュリティはIT全体の上に成り立つ分野なので、土台があるほど理解しやすくなります。

ステップ2:セキュリティの基本を学ぶ

次に、マルウェア、認証、暗号化、脆弱性、ログ監視、インシデント対応など、セキュリティの基本概念を学びます。

この段階では、専門用語を暗記するだけでなく、「なぜ危険なのか」「どう防ぐのか」を理解することが重要です。

ステップ3:資格や演習で理解を深める

基礎が身についてきたら、資格学習や演習で知識を整理します。

高校生や未経験者が最初に目指しやすいのは、ITパスポート試験や基本情報技術者試験です。

その後、より専門性を高めたい場合は、応用情報技術者試験や情報処理安全確保支援士試験なども選択肢になります。

ステップ4:実習や制作を通じて“手を動かす”

セキュリティ分野では、知識だけでなく、サーバー設定やネットワーク構築、ログ分析などの実践経験が大切です。

チーム制作や実習でシステムに触れる経験は、就職後のイメージを持つうえでも役立ちます。

セキュリティエンジニアに必要なスキル・知識

セキュリティエンジニアには幅広い力が求められますが、最初からすべてを完璧にできる必要はありません。

まずは次のような力を意識するとよいでしょう。

ネットワーク・サーバーの基礎知識

IPアドレス、ルーター、DNS、ファイアウォール、Linux、Windows Serverなど、通信やサーバーの仕組みを理解していると、セキュリティ対策の意味がつかみやすくなります。

プログラミングの基礎

全員が高度な開発者である必要はありませんが、プログラムの動きが分かると、脆弱性やログ解析の理解が進みます。
Pythonなどの基礎に触れておくと役立つでしょう。

セキュリティの基本概念

認証・認可、暗号化、脆弱性、フィッシング、バックアップ、ゼロトラストなどの基礎は、セキュリティ分野の土台です。
「何を守るための仕組みか」をセットで理解することが大切です。

調べて整理する力

セキュリティの現場では、新しい脆弱性情報を調べたり、ログから原因を読み解いたりする場面が多くあります。
そのため、情報を集め、整理し、仮説を立てて検証する力が重要です。

コミュニケーション力

セキュリティ対策は一人で完結するものではありません。
開発担当や利用者に危険性を説明したり、ルールの見直しを提案したりする場面も多いため、相手に伝わるように話す力も役立ちます。

セキュリティエンジニアのキャリアパス

年収は勤務先や経験、担当領域によって差がありますが、セキュリティは専門性が評価されやすい分野です。

ITインフラや開発経験を積んだ後にセキュリティ分野へ進む人も多く、経験を重ねるほど活躍の幅が広がりやすくなります。

主なキャリアパスとしては、次のようなものがあります。

・SOCアナリスト:ログ監視やアラート分析を行う
・脆弱性診断担当:システムやWebサイトの弱点を調べる
・インフラ/クラウド系セキュリティエンジニア:サーバーやクラウド環境の安全性を高める
・セキュリティコンサルタント:企業の課題を整理し、対策を提案する
・CSIRT担当:事故発生時の対応や再発防止を主導する

最初から職種を細かく決める必要はありません。

まずはITの基礎を学びながら、「監視や分析が好きか」「仕組みづくりが好きか」など、自分の適性を見極めていくことが大切です。

セキュリティエンジニアに向いている人

セキュリティエンジニアに向いているのは、次のような特徴がある人です。

・小さな違和感に気づける人
・原因を調べることが苦にならない人
・新しい知識を学び続けられる人
・ルールや仕組みを整えることに興味がある人
・相手に分かりやすく説明しようとできる人

逆に、派手なイメージだけで職業を選ぶとギャップを感じることがあります。

セキュリティの仕事は、地道な確認や調査、改善の積み重ねが多いからです。

「目立つ仕事」よりも、「仕組みを支える仕事」にやりがいを感じられる人のほうが相性はよいでしょう。

学習方法を比較する|大学・専門学校・独学の違い

セキュリティエンジニアを目指す方法は一つではありません。
大学、専門学校、独学にはそれぞれ特徴があります。

大学で学ぶ場合

大学は、情報工学やコンピュータサイエンスを広く学びながら、理論や研究まで深めやすいのが強みです。
AI、数学、アルゴリズム、ネットワークなども含めて学べるため、研究開発寄りの進路や幅広いIT職種を視野に入れたい人に向いています。

専門学校で学ぶ場合

専門学校は、就職を見据えて実践的に学びやすいのが特徴です。
実習、資格対策、制作、就職支援がまとまっている学校なら、未経験からでも学びやすい環境を作れます。
高校生が進路を考えるときは、セキュリティだけでなく、IT全体の基礎や実習環境、資格取得支援の有無も確認したいところです。

独学で学ぶ場合

独学は始めやすく、費用を抑えやすい方法です。
ただし、何から学ぶか迷いやすく、実習環境や質問相手を自分で確保しなければならない難しさもあります。
未経験者の場合は、学校で基礎を学びながら独学を組み合わせるほうが進めやすいケースも多いでしょう。

高校生が進路選びで見るべきポイント

セキュリティエンジニアを目指す高校生は、「セキュリティを学べるか」だけでなく、ITの土台をしっかり作れるかを重視することが大切です。

具体的には、次のような点を見てみましょう。

・プログラミングやネットワークなど、IT基礎から学べるか
・実習や制作の時間があるか
・資格取得のサポートがあるか
・就職支援が整っているか
・AIやロボットなど関連分野まで視野を広げられるか

セキュリティは、ITやシステム開発、ネットワークの理解と深く結びついています。

そのため、最初から狭く絞りすぎるより、AI・IT・ロボット分野を含めた広い基礎を学べる環境を選ぶと、将来の選択肢を広げやすくなります。

専門学校日本工科大学校のAI工学部では、AI・IT・ロボット分野を体系的に学べる環境があり、プログラミングやシステムの基礎を実践的に身につけながら、将来的にセキュリティ分野を含むIT職種を目指す土台づくりにつなげられます。

進路を具体的に考えたい方は、学べる内容や実習環境を確認してみるとよいでしょう。

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よくある質問(FAQ)

セキュリティエンジニアは文系でも目指せますか?

目指せます。
入学時点で高度な知識がある必要はなく、ITの基礎から順番に学ぶことが大切です。文系出身でも、ネットワークやプログラミングの基礎を積み上げれば十分に目指せます。

最初に取るならどんな資格がおすすめですか?

高校生や未経験者なら、まずはITパスポート試験や基本情報技術者試験が候補になります。
その後、応用情報技術者試験や情報処理安全確保支援士試験などへ進むと、学習の段階を踏みやすくなります。

AIが発達するとセキュリティエンジニアの仕事は減りますか?

一部の作業は効率化されても、仕事全体がなくなるとは考えにくいです。
むしろAIやクラウドの普及で守る対象が広がっているため、AIを活用しながら安全を守る人材の重要性は高まるでしょう。

まとめ

セキュリティエンジニアとは、企業や社会のシステムをサイバー攻撃や情報漏えいから守る仕事です。

監視や事故対応だけでなく、安全な設計、脆弱性対策、再発防止まで担う、IT社会を支える重要な職種だといえます。

これから目指すなら、セキュリティだけに絞るのではなく、プログラミング、ネットワーク、サーバー、AIなどを含めたITの土台をどう身につけるかが大切です。

そのうえで、実習環境、資格取得支援、就職サポートなどを比較し、自分に合った進路を選ぶことで、将来の選択肢を広げやすくなります。

セキュリティ分野を含めてAI・IT・ロボットの学びを進路として考えたい方は、学部ページやオープンキャンパスで実際の学習環境を確認してみてください。

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執筆・監修:日本工科大学校 教員チーム 本記事は、当校の建設工学部、自動車工学部、AI工学部の教員一同によって執筆・編集されました。 現場での指導経験に基づき、最新の学習指導要領と生徒の学習状況を反映した正確な情報の提供に努めています。 チーム構成: 建設工学部、自動車工学部、AI工学部の教員 専門分野: 建設・建築・土木・造園・大工分野、自動車整備分野、AI・IT分野